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ゆーきまたたき

オフィス写真部 佑木瞬の写日記

拝啓、雪虫様




実家で初雪が降ったとの知らせが届いた。

もうそんな季節になるのかと、私は20回目の11月を東京で過ごしながら北国を思い出す。

私が育った所は山に囲まれた小さな町で、めまぐるしく街並が変化するココとは正反対の環境にある。
ハロウィンやクリスマスの煌びやかなイルミネーションはないけど、枯葉を踏みしめる音、白くなった息、庭木の冬囲いなどが着実に季節の移り変わりを表している。

そんな秋の終わりと、冬の始まりをかみしめる時期に現れる虫を雪虫と呼ぶ。
体長は5ミリ前後だろうか、体全体が綿で包まれたようで空中をふわふわと浮遊している様子が雪に似ているからそう呼ばれているのが一番の理由だろう。また初雪が降る少し前に出現するため、北海道では冬の訪れを告げる風物詩ともなっている。
なので、初雪と聞くと私は彼らを思い出す。       
小さい頃はわりと本気で虫の姿をした妖精かなにかだと思い込んでいた。いや、確か保育所の先生か母親が無垢な私にそう教え込んだに違いない。



雪虫の正体・・・以下、ウィキペディアより抜粋

雪虫(ゆきむし)とは、アブラムシのうち、白腺物質を分泌する腺が存在するものの俗称。
体全体が綿で包まれたようになる。
具体的な種としては、トドノネオオワタムシやリンゴワタムシなどが代表的な存在である。
アブラムシは普通、羽のない姿で単為生殖によって多数が集まったコロニーを作る。
しかし、秋になって越冬する前などに羽を持つ成虫が生まれ、交尾をして越冬の為の卵を産む。
この時の羽を持つ成虫が、蝋物質を身にまとって飛ぶ姿が雪を思わせるのである。
アブラムシの飛ぶ力は弱く、風になびいて流れるので、なおさらに雪を思わせる。

ほんとうは、アブラムシな雪虫
ほんとうは、ただ風にながされていた雪虫




それを知ってからも、奴らにはやはりサンタさん的な要素があり、廻りあうと初雪が近いことを知って、嬉しくなる私であった。
実際、関東での知名度は低いが調べてみると雪虫をモチーフにした小説や曲は結構あった。
一度雪虫を見るとその存在に魅せられているのは私だけではないようだ。


今日はなんだか無性に、雪虫に逢いたいと思った。
雪よりも、キミに逢いたいと思った。